赤ちゃんアトピーと幼児・子供アトピーの症状の違い

[公開日]

[最終更新日]2016-08-08

    [vc_row][vc_column][vc_column_text]アトピー性皮膚炎は、最も多い皮膚アレルギーの病気です。アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある特徴的な湿疹が生じ、回復したと思ってもまた症状があらわれ、それを繰り返す状態のことをいいます。ここでは、赤ちゃんと幼児期での症状の違いを解説します。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_row_inner][vc_column_inner][vc_column_text]

    概要

    赤ちゃんアトピーと幼児・子供アトピー

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    赤ちゃんアトピーの症状

    赤ちゃんのアトピー性皮膚炎は、生後2ヶ月から6ヶ月にかけて顔の中でも凸部である頬やアゴ、おでこ、耳の前後に赤い湿疹ができ、次第にそれがつながって表面がジクジクした赤みになって生じることがほとんどです。鼻の横や口のすぐ周りなど、くぼんでいる凹部は刺激が少なく正常な皮膚が残っているのが特徴です。最初は乳児湿疹・脂漏性皮膚炎の悪化した皮膚症状と区別がつきにくい事もありますが、症状が2ヶ月以上も続き、首や体、膝の裏や足首・手首などの関節部に赤みが広がっていくとアトピー性皮膚炎の診断されます。[/vc_column_text][vc_column_text]

    幼児・子供アトピーの症状

    2才から学童期の10才くらいまでの皮膚症状は、それまでのジクジクした湿疹からカサカサした乾燥性の皮膚炎へと移行します。体や四肢などに毛穴が鳥肌の様に目立ってガサガサ感じられるアトピック・ドライスキンの上に擦れやすい部位や掻きやすい部位に一致して丸い盛り上がった堅い赤みがポツポツと島状に点在します。進行すると膝や肘、手首足首、首の後ろなどに厚みのある堅い皮膚症状が出現し、時に痒みのため掻いた傷跡もみられるようになります。

    その後、12才ころから思春期のころにかけては今度は上半身に皮膚症状が出てくるようになります。背中上方、胸部上方、くび、顔に細かいカサカサしたリンセツ(皮むけ)を伴う赤みや痒みが生じてきますが、重症化すると全身に症状がみられるようになります。[/vc_column_text][/vc_column_inner][/vc_row_inner][vc_row_inner][vc_column_inner][vc_column_text]

    アトピーの原因

    [/vc_column_text][vc_column_text]一般に学童期の子供に比べると食べ物との関連が多いと言われ、卵や牛乳・大豆などのある特定の食べ物をとった後30分から1~2時間後に顔や体にじんましんのような赤みが出て、一度消えてもその後に体全体のアトピー性皮膚炎の症状が悪くなります。ただ食べ物だけで悪化するとも限りません。また学童期に進むに連れて、アナフィラキシーを起こすよう例を除いては、自然にアレルギーが出にくくなることが通常です。

    一般的に卵白・牛乳のアレルギーに関しては血液検査上の抗体価と実際のアレルギー症状との一致率が高いので、抗体価が高ければ赤ちゃんのうちはこれらの食べ物を除去して皮膚が改善するかどうかを慎重に観察します。一方で米・大豆・小麦などでは採血上の抗体価と実際の症状の悪化とが結びつかないことも多いため、実際その食べ物を2週間除去して改善があるか、また少し与えてみて悪化するかどうかを観察していく必要があります。[/vc_column_text][vc_column_text]

    アトピーとバリア機能の関係

    最も重要視されているアトピー性皮膚炎の発症要因は「皮膚のバリア機能障害」です。遺伝的な異常などにより皮膚がもろくなっており、そのため皮膚が乾燥しやすくなるのに加えて壊れた皮膚のすき間からアレルゲン(ダニ・カビなど)や刺激物(汗・細菌など)が侵入し皮膚の炎症を引き起こしてしまうのです。アレルギー性炎症は関係あるのですが、とりあえず「皮膚が弱いことがアトピー性皮膚炎の始まりである」と覚えていただいた方がわかりやすいと思います。[/vc_column_text][/vc_column_inner][/vc_row_inner][vc_row_inner][vc_column_inner][vc_column_text]differences-in-symptoms-02[/vc_column_text][vc_column_text]

    アトピーとスキンケア

    [/vc_column_text][vc_column_text]年齢が上がっていくにつれて抗体価が陽性のままでも自然に治っていくことも多く、例えば牛乳は1才までに50%、2才までに70%、3才までに約90%が寛解するといわれています。食べ物の除去テストで皮膚が良くなる場合や逆にその食べ物をとることにより症状が悪化するなど、本当に食事制限が必要な子供は少ないですし、必要以上の食事制限は成長・発達にとってもしない方がよいでしょう。

    1才を過ぎてくるとダニやホコリなど環境因子の抗体陽性が増えてきますが、これらを環境から完全に除去する事は不可能であるためできる範囲で気をつける程度で、あとはスキンケアを行うことが重要です。

    スキンケアは、第一に入浴・シャワー浴でまめに汚れや汗、ダニ・ホコリ、細菌を落とすこと、また第二に入浴後すぐ、そして適宜その子その子に合った保湿剤を外用して皮膚の一番外側にある角質のバリア機能を高める事が大切です。食べ物の抗原はバリア機能が壊れた弱い皮膚を通じて感作を起こしてアレルゲンとなりやすいことが分かってきているために、赤ちゃんからの保湿スキンケアの重要性が改めて見直されています。[/vc_column_text][vc_column_text]

    アトピーの入浴方法

    オケにぬるま湯を少量いれて固形石鹸をそのぬるま湯で泡立てます。その泡やその石鹸が溶けて薄まっているぬるま湯をすくって手で汚れたところのみ毎日洗うようにします。乾燥しやすいところは石鹸を使わないでお湯で洗うだけで十分です。
    汗のかく時期や外遊びで汚れた時は帰宅後すぐシャワーで汚れを(石鹸を使わずに)流すことも大切です。あがったら10分以内に保湿剤を外用します。炎症や痒みがあるところはまず、処方薬を塗った後に保湿クリームを外用します。処方する保湿クリームでもカサカサがある場合は、セラミドなど天然の保湿因子の入ったものも有効です。

    セラミドなど保湿因子が欠乏しやすいアトピー性皮膚炎の皮膚症状では、皮膚を守る角質のバリアが弱まり、とびひや水いぼ、いぼなどの感染症が起こりやすくなります。最近の研究でアトピー性皮膚炎の患者さんは、フェラグリンという表皮にあるタンパクが欠損または減少しやすいということがわかりました。フィラグリンは皮膚の角質バリアの形成に大きく関わる因子であるため、その欠乏または減少によってバリア機能が障害されてアレルゲンの侵入が繰り返し起こりやすく、アレルギー反応が獲得されてアトピー性皮膚炎が生じやすいと推測されています。[/vc_column_text][vc_column_text]

    アトピーと食物アレルギー

    乳児期のアトピーが食物アレルギーを合併していることが多いこと多く、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーについては深く関係しているといわれます。「卵や牛乳を摂取するから皮膚が赤くなったり痒くなったりするのではないか?」と思われているかたも多いと思います。アトピー性皮膚炎の病態として皮膚のバリア機能障害が重要視されるようになってきていますが、そのような傷んだ皮膚は様々な外的要因の影響を受けやすい状態です。もしかしたら、傷んだ皮膚から卵やピーナッツなどの食物抗原が侵入し、卵やピーナッツに対する特異的IgEが産生されてしまうなどということも考えられるます。これが「経皮感作」です。「卵を食べてアトピー性皮膚炎になるというよりも、アトピー性皮膚炎があると卵アレルギーになる危険性が高まるかもしれない」ということです。[/vc_column_text][/vc_column_inner][/vc_row_inner][vc_empty_space height=”60px”][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]differences-in-symptoms-03[/vc_column_text][vc_column_text]アトピーに負けない免疫力をつくりましょう

    アトピーは正確な診断のもと治療することが大切です。しかし、バリア機能が重要視されている今、体の免疫力をつくることも大切です。特に赤ちゃんは十分なバリア機能が備わっていないため、アトピーなどの症状が出やすくなりますが、成長するにつつれしっかりと免疫力がつくられれば、自然に治癒することもできます。毎日の生活で、免疫力を高めるケアをしていくことがとても重要です。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_empty_space height=”50px”][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text][/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]