l92乳酸菌は子供のアトピーに効果なし?ヤクルト菌との違いは何?

[公開日]

[最終更新日]2018-08-27

    『アトピーの症状が8週間で改善された』というような広告で話題のL-92乳酸菌。l92乳酸菌配合のサプリメントである「アレルケア」には子供用も販売されています。実際にl92乳酸菌は子供のアトピーに効果があるのか?ヤクルトとの違いなどをわかりやすく解説します。

    l92乳酸菌配合のアレルケア

    概要

    l92乳酸菌と子供のアトピー

    『l92乳酸菌が子供のアトピーの症状を改善する』というような広告やCMをよく見ませんか?そんな広告を見て、子供のアトピーに悩まれてる親御さんたちは、l92乳酸菌がどういったものなのかすごく気になることでしょう。

    l92乳酸菌は、乳酸菌飲料で有名なカルピスが発見した乳酸菌で、「アレルケア」という商品名の乳酸菌サプリメントに配合されています。
    では、このl92乳酸菌が子供のアトピーに本当に効果があるのか、どのような乳酸菌なのかを詳しく見ていきます。

    l92乳酸菌ってどんな菌

    l92乳酸菌の正式名称は「ラクトバチルス・アシドフィルスL-92株」で、カルピス社が創業以来取り組んでいる発酵乳の機能性解明や、有用性のある乳酸菌の探索研究から発見された乳酸菌で、カルピス社独自の乳酸菌です。

    ひとくちに乳酸菌といっても、その種類は何億にものぼり、それぞれ働きも違います。数多くの乳酸菌を保有しているカルピス社が、研究の過程でアレルギーへの適性を考慮し、有用性を確認しながら最終的に選び抜かれたのがl92乳酸菌です。

    そんな、l92乳酸菌の大きな特徴は2つ。

    • ヒト由来の乳酸菌
    • l92乳酸菌はヒト由来の乳酸菌で、牛乳やヨーグルトなどの一般的な乳製品から摂取することがでない乳酸菌です。

    • カラダの免疫機能を調整するチカラ
    • 免疫機能を調整するチカラによって、アトピーや花粉症を始めとしたアレルギー症状の緩和や、インフルエンザの感染予防効果があります。

    この2つの特徴から、本当に子供のアトピーに効果があるのか、ヤクルトなどの他の乳酸菌との違いなどを見ていきます。

    ヒト由来の乳酸菌は相性がいいって本当?

    l92乳酸菌はヒト由来の乳酸菌であるため、人間の腸と相性がいいとされています。
    しかし、ヒト由来の乳酸菌ってどいうこと?と思われている方も多いはずです。
    まずは、ヒト由来の乳酸菌がどういったものなのかを説明していきます。

    ヒト由来の乳酸菌とは?

    乳酸菌は、ヨーグルトやお漬物などの発酵食品や人の腸内の他にもあらゆる場所に生息しています。その菌が生息している場所で「〇〇由来の乳酸菌」と呼ばれます。
    チーズやヨーグルトなど、動物の乳に生息している乳酸菌は「動物由来」、キムチや漬物など野菜や植物に生息している乳酸菌は「植物由来」となります。つまり、「ヒト由来」は人間の腸内に生息している乳酸菌のことになります。

    ヒト由来の乳酸菌の多くは、「人間の糞便」から分離精製し、それを培養して大量生産したものです。直接、糞便に接触したわけではないので、衛生的には全く問題ありません。また、もともと人間の体内に生息してた菌であるため胃酸に負けることなく腸内に届くことがメリットと言われています。

    しかし、「アレルケア」に配合されてるl92乳酸菌は、l92乳酸菌がもつ免疫機能を調整するチカラを最大限に発揮するために、あえて加熱処理した状態、つまり「死菌の状態」にされているため、胃酸に強いというメリットはあまり関係ありません。

    どちらかといえば、キャッチフレーズとして「ヒト由来の乳酸菌」という言葉が使われている程度で、ヒト由来だから子供のアトピーに効果があるわけではありません。それよりも、衛生面に全く問題ないといっても、誰かもわからない人の腸に棲んでいた乳酸菌といのが、ちょっと気になりますが…。

    子供のアトピーと免疫機能

    l92乳酸菌は、免疫機能を調整するチカラによって、アトピーや花粉症を始めとしたアレルギー症状の緩和や、インフルエンザの感染予防効果があるとされています。
    実はこれが、普通の乳酸菌との大きな違いなのです。

    乳酸菌と免疫機能の関係

    乳酸菌がもたらす健康効果の一つとして「免疫力の向上」があります。
    これは、ヨーグルトなどの乳製品や、発酵食品などに含まれている乳酸菌、ヤクルトなのどの乳酸菌飲料に含まれている乳酸菌など、ほとんどの乳酸菌がもつ代表的な効果です。

    乳酸菌がどのようにして免疫力を向上させるのか、それは「腸内環境を改善する働き」です。人のカラダにある免疫細胞の約6割は腸に集中しており、腸内環境を改善することで腸内の免疫細胞が活性化され免疫力が向上するというメカニズムです。

    乳酸菌に限らず、食物繊維などを多く摂取することを意識したり、バランスのとれた食事を心がけることが免疫力を高めるために有効であると言われているのは、食事によって腸内環境が作られているためです。このことから、免疫力向上には腸内環境が深く関係していることがわかります。しかし、このような免疫力向上だけでは、子供のアトピーに効果があるということにはなりません

    l92乳酸菌には、この乳酸菌の腸内環境改善による免疫力の向上ではなく、l92乳酸菌だけがもつ免疫力を調整するチカラがあり、それが子供のアトピーに効果につながります。

    l92乳酸菌の免疫機能を調整するチカラ

    l92乳酸菌には、免疫細胞に直接作用して免疫機能を調整するチカラがあります。
    アトピーや花粉症などのアレルギーは、本来であればカラダに無害なホコリや花粉が取り込まれた際に、免疫細胞が過剰に反応することで引き起こされます。アトピーなどのアレルギー体質の人の免疫細胞は、Th1細胞とTh2細胞のバランスが崩れ、Th2細胞が優位になっている状態です。

    アトピーと免疫バランスの関係

    ※Th1細胞・・・免疫細胞をコントロールして、ウイルスや細菌に対して反応する免疫機能。
    ※Th2細胞・・・ダニやホコリ、花粉などのアレルゲンに反応する免疫機能。

    この2つの免疫バランスを調節することで、アトピーの症状を改善する効果が期待できるのです。
    このチカラは、すべての乳酸菌にあるわけではなく、カルピス社が保有する数多くの乳酸菌の中から、免疫機能を調整するチカラ高い乳酸菌として選ばれたのが「l92乳酸菌」です。

    l92乳酸菌の子供のアトピーへの実験結果

    カルピス社が発表している、l92乳酸菌の子供のアトピーへの実験結果には以下のものがあります。

    試験概要
    4歳から15歳までのアトピー性皮膚炎患児20名を対象に、「L-92乳酸菌」を摂取し、皮膚症状変化の観察および血液検査を実施しました。
    結果
    図1の横軸の-4から0週までが観察期間。一方、0から8週までが「L-92乳酸菌」の摂取期間で、スコアが高いほど症状が重いことを意味しています。結果、皮膚炎スコア(ADASI※)の推移は「L-92乳酸菌」を摂ることで、症状が改善してきていることを示しています(図1)。
    また、90%の人に有効性(症状の改善)が確認されました。

    出典:Int. Arch. Allergy Immunol.,154,236-245(2011)/日本アレルギー学会春季大会(2006年度)
    引用:「カルピス」由来健康情報室|「L-92乳酸菌」のアレルギー症状への有効性

    試験概要
    1歳から12歳のアトピー性皮膚炎患者50名を対象に、「L-92乳酸菌」を含む食品を摂取するグループ(26名)と「L-92乳酸菌」を含まない食品(プラセボ)を摂取するグループ(24名)に分けて、通常の投薬治療は継続したまま、8週間にわたり試験を行いました。
    結果
    「L-92乳酸菌」を摂取したグループでは摂取していないグループに比べて、皮膚症状+治療スコア(SMS)が改善しました。
    また血液検査の結果、TARC(Th2細胞を活性化する因子)の上昇も抑えられました。

    出典:S Torii et al : Int. Arch. Allergy Immunol.,154,236-245(2011)
    引用:「カルピス」由来健康情報室|「L-92乳酸菌」のアレルギー症状への有効性

    l92乳酸菌粉末を含む食品を摂取したグループでは、アトピーの皮膚症状が改善されという結果が確認されています。この効果は、大人でも確認されています。

    しかし、これらの実験結果があるにもかかわらず、「l92乳酸菌は子供のアトピーに効果なし」という口コミがあるのでしょうか?
    それは、乳酸菌と腸の相性が大きく関係しています。
    l92乳酸菌がもつ免疫機能を調整するチカラは、子供の腸と乳酸菌との相性が合わなければ、子供のアトピーに効果を発揮することができません

    効果には乳酸菌との相性が大事

    人の腸内環境と乳酸菌には相性があります。
    人によって同じ乳酸菌でも合う人と合わない人がいます。それは、人によって腸内フローラ(生息している腸内細菌)が違うからです。人の腸内に生息している腸内細菌の数は100兆~1000兆個で、その種類は約3万種類以上です。また、地球上に生息する乳酸菌は数えきれないほどです。

    乳酸菌をはじめとする「菌」は、私たちのまわりのどこにでも存在します。
    乳酸菌ブームの火付け役でもある発酵食品には、乳酸菌が不可欠であり食品の腐敗を防止して保存性を高める効果があります。発酵食品を食べることで、乳酸菌が腸内細菌のエサとなって腸内環境を改善します。このように乳酸菌と共存して、もともの生息している腸内細菌を育てることが大切です。

    そのためには、子供の腸と相性のいい乳酸菌を見つけることが重要です。

    つまり、ヒト由来の乳酸菌でも、相性がよくなければ全く意味がないということです。だから、「l92乳酸菌は子供のアトピーに効果なし」という口コミがあるのも当然なのです。乳酸菌を数ヵ月摂取しても、思うような効果が実感できない場合は、相性が合っていないということです。気持ちを切り替えて、他の乳酸菌を試してみるほうがいいでしょう

    日本人の腸と相性がいいとされる乳酸菌

    日本食は昔から、発酵技術によって支えられてきました。味噌や醤油、漬物に麹漬け、日本酒なども発酵技術によって作られたものです。そのため乳酸菌とも深い関わりがあります。
    そのため、どちらかといえば食物由来の乳酸菌の方が日本人の腸には相性がいいとされています。

    日本食

    アトピー業界で注目される乳酸菌の免疫調整機能

    アトピーは、「アレルギー体質」と「皮膚のバリア機能の低下」。この2つの要因によって引き起こされます。なぜ、このような体質になるのか、はっきりとした原因は分かっておらず、根本的な治療法がないため、塗り薬を使ったり炎症を抑える薬を飲んだりとという対処療法が主となっています。

    アレルギー体質というのは、Th1細胞とTh2細胞の免疫バランスが崩れた状態であり、その、免疫機能を調整するチカラをもつ乳酸菌は、アトピー業界からも注目されているのです。

    現在、免疫機能を調整するチカラをもつ乳酸菌には、カルピス社のl92乳酸菌だけでなく、日清食品のリフレクト乳酸菌や、菊正宗酒造のlk117乳酸菌などがあります。リフレクト乳酸菌とlk117乳酸菌のどちらも効果は立証済みで乳酸菌サプリメントとして商品化されています。

    アレルケア子供用について副作用の心配は?

    カルピス社から販売されている、l92乳酸菌を配合の乳酸菌サプリメント「アレルケア」には、子供用が販売されています。そこで気になるのが、通常商品との違いや、副作用です。

    有用成分などは通常のアレルケアとの違いはありませんが、子供の飲みやすいように甘味をつけて、ブドウ味とヨーグルト味の2種類から選べるようになっています。一応、カルピス社では、3歳ごろから飲むことを推奨しています。もちろん、通常のアレルケアも子供用もアレルゲンフリーです。また、サプリメントは薬ではなく食品ですので副作用の心配はありません。

    アレルケア子供用を安く買うなら公式サイトからの定期購入がおすすめです。通常価格が3,150円のところ、初回価格が2,520円で2回目以降は2,835円で購入することができます。ただし、3回以上の購入が条件なので注意が必要です。

    アレルケア子供用を単品で購入する場合も公式サイトがおすすめです。公式楽天ショップもありますが、そちらだと別途送料がかかるのですが、公式サイトだと送料が無料になります。

    アレルケアの公式サイトへ

    ★l92乳酸菌は子供のアトピー効果なし?のまとめ★

    • ヒト由来の乳酸菌と子供のアトピーへの効果は関係ない
    • l92乳酸菌には免疫機能を調整するチカラがある
    • l92乳酸菌の子供のアトピーへの効果は実証されているが、全ての人の効果があるとはかぎらない
    • 乳酸菌は子供の腸と相性が合わなければ効果がない
    • 免疫機能を調整するチカラをもつ乳酸菌はl92乳酸菌の他にも発見されている

    肌キュアがオススメする
    子供のアトピーに効果がある乳酸菌!

    アレルケア子供用を飲んだけど、アトピーに効果がなかったという方や、アレルケア子供用を購入しようか迷っている方におすすめの、子供のアトピーに効果がある乳酸菌をご紹介します。

    免疫機能を調整するチカラをもつ乳酸菌には、カルピス社のl92乳酸菌だけでなく、日清食品のリフレクト乳酸菌や、菊正宗酒造のlk117乳酸菌などがあると紹介しましたが、その中でも肌キュアが特におすすめするのが菊正宗酒造のlk117乳酸菌です。

    ★菊正宗酒造のlk117乳酸菌のおすすめポイント★

    • 米由来の乳酸菌だから日本人の腸と相性がいい
    • 国の行政機関である近畿経済産業局との共同開発で「米のしずく」を商品化
    • lk117乳酸菌の研究で2015年に日本生物工学会技術賞を受賞
    • 赤ちゃんから飲むことができる

    lk117乳酸菌は、菊正宗酒造が酒造りの米を発酵させる工程で発見された、米由来の乳酸菌です。現在では、lk117乳酸菌配合の乳酸菌サプリメント「米のしずく」専用に特別に作られた栄養価の高いお米が使われています。そして、lk117乳酸菌を一番にオススメする理由としては、lk117乳酸菌の免疫機能を調整するチカラが認められ、国の行政機関である近畿経済産業局との共同開発でlk117乳酸菌配合の乳酸菌サプリ「米のしずく」を商品化されていること。さらにlk117乳酸菌の研究そのものが日本生物工学会技術賞を受賞しているので、その効果はお墨付きといえます

    LK-117乳酸菌配合の米のしずく

    「米のしずく」は、タブレットタイプとドリンクタイプがあり、ドリンクタイプはそのまま、タブレットタイプであれば砕いて粉末状にすることで離乳食が始まった赤ちゃんも飲むことができます。だだし、赤ちゃんに飲ませる場合は、少量から様子を見るようにしましょう。「米のしずく」には、子供のアトピーに効果があるだけでなく、お米そのものがもつ食物繊維やポリフェノール、D-アミノ酸も豊富に含まれているため、子供の成長に必要な栄養素も一緒に摂ることができます。

    「米のしずく」には、ドリンクタイプなら10日間、タブレットタイプタイプなら15日間で1,500円ととってもお得なお試しセットもあるので、お試ししやすいところもおすすめポイントです。

    米のしずくの公式サイトへ