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インフルエンザの予防接種で副作用はあるの?子供や妊婦の場合は?

インフルエンザの予防接種で副作用はあるの?子供や妊婦の場合は?

インフルエンザは毎年、12月~3月にかけて流行します。インフルエンザ予防のために予防接種を受けようという方は多いのではないしょうか。そこで、今回はインフルエンザの予防接種を受けるタイミングや副作用、子供や妊婦の場合はどうすればいいのかについてお話しします。

この記事は約6分で読めます。

こんな方に見てほしい

このページは、インフルエンザの予防接種を考えている、子供をもつ母親や副作用が心配な妊婦の方に見ていただきたいページです。

概要

2018-2019インフルエンザ予防接種はいつから?

2018年から2019年にかけて流行が予想される種類は、「シンガポールA型/H1N1」と、「香港A型/H3N2」のA型が2種類と、「プーケットB型(山形系統)」と「テキサスB型(ビクトリア系統)」のB型が2種類の合計4種類です。

今シーズンのインフルエンザは、すでに9月頃から発生の報告がされていて、10月末の時点で学級閉鎖や学年閉鎖の報告件数が累計で100件を超えています。感染については、東京都や大阪府などビジネス人口が多い都市部に集中していますが、だんだんと広がってくるので、早めに対策しておくことが必要です。

インフルエンザ対策として予防接種をしても、インフルエンザにかかる可能性がゼロになることはありませんが、重症化や合併症を防止するという効果は十分にあることから、いちばん現実的な予防策といえるでしょう。

インフルエンザ予防接種のタイミング

インフルエンザワクチンは、接種してから2週間ぐらいでインフルエンザウイルスへの抵抗力がつき、その後約5ヶ月効果が持続します。その後、1年間で摂取時の30%程度にまで低下します。

インフルエンザは、毎年12月下旬から3月上旬を中心に流行するので、なるべく12月中旬までに予防接種をするのが効果的です。

インフルエンザ予防接種の回数と対象年齢

インフルエンザの予防接種は、年齢によって1回摂取と2回摂取があります。
生後6ヶ月以上3歳未満の乳幼児には0.25mLを、3歳以上13歳未満の小児には0.5mLを、およそ2~4週間の間隔をおいて2回目の接種を行います。これは、12歳以下の小児は免疫がつきにくいためです。
13歳以上の場合は、通常は0.5mLを1回注射しますが、初めての場合などは免疫をつきやすくするために、およそ1~4週間の間隔をおいて2回目の接種を行います。
65歳以上になると、1回の接種で十分な免疫力がつくとされています。

インフルエンザの予防接種は、任意接種で生後6カ月以上から受けることができます。
6カ月未満の乳児は免疫の獲得力が弱い効果がないとされています。ちなみに、生後6ヶ月まではお母さんからの免疫が残っているためインフルエンザにかかりにくいとも考えらています。

予防接種を受けることができない人

(1)明らかに発熱のある人
一般的に、体温が37.5℃以上の場合を指します。
(2)重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな人
急性の病気で薬を飲む必要のあるような人は、その後の病気の変化が分からなくなる可能性もあるので、その日は見合わせるのが原則です。
(3)インフルエンザ予防接種に含まれる成分によって、アナフィラキシーを起こしたことがあることが明らかな人
「アナフィラキシー」というのは通常接種後約30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。発汗、顔が急にはれる、全身にひどいじんましんが出る、吐き気、嘔吐(おうと)、声が出にくい、息が苦しいなどの症状に続き、血圧が下がっていく激しい全身反応です。
(4)その他、医師が不適当な状態と判断した場合
上の(1)~(3)に入らなくても医師が接種不適当と判断した時は接種できません。

予防接種を受けるに際し、担当医師とよく相談しなくてはならない人

(1)心臓病、じん臓病、肝臓病や血液、その他慢性の病気で治療を受けている人
(2)前にインフルエンザの予防接種を受けたとき、2日以内に発熱、発疹(ほっしん)、じんましんなどアレルギーを思わす異常がみられた人
(3)今までにけいれんを起こしたことがある人
(4)今までに中耳炎や肺炎などによくかかり、免疫状態を検査して異常を指摘されたことのある人
(5)今までにぜん息と診断されたことがある人
(6)インフルエンザ予防接種の成分又は鶏卵、鶏肉、その他の鶏由来のものに対して、アレルギーがあるといわれたことがある人。

インフルエンザ予防接種の副作用

インフルエンザの予防接種後に、免疫がつく以外の反応(副反応)がみられることがあります。比較的多くみられる副反応には、注射の痕が、赤みを帯びたり、腫れたり、痛んだりすることがあります。これは、接種を受けた人の10~20%に起こりますが、通常2~3日でなくなります。

全身性の反応としては、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などが見られ、接種を受けた人の5~10%に起こり、こちらも通常2~3日でなくなります。

また、まれにショック、アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み、かゆみ、呼吸困難等)が見られることもあります。これらは、ワクチンに対するアレルギー反応で予防接種後に、比較的すぐに起こることが多いため、接種後30分間は接種した医療機関内で安静するように薦められます。

まれに、他の病気がたまたま重なって表れる場合もあるので、もしも副作用の症状がひどく起こった場合は、すぐに診療を受けるようにしましょう。

妊娠中や授乳中のインフルエンザ予防接種

インフルエンザの予防接種で心配なのが、「妊娠していても予防接種を受けれるのか?」「母乳への影響はないのか?」など、妊娠中や授乳中に関して。それについて見ていきましょう。

ワクチンについて

まずは、あまりご存知の方は少ない「ワクチン」について見ていきましょう。
ワクチン療法は、病気にならない程度の弱い抗原を体に与えて、その抗原に対する自分の体の免疫を作るという予防方法です。そのワクチンには、大きく2種類あり「生ワクチン」と「不活化ワクチン」があります。

生ワクチンの主なものには、BCGやMR(麻疹風疹)ワクチンがあります。これらの生ワクチンの場合は、妊娠中や授乳中の方への接種はできません。これは、ワクチンが弱いながらも生きているからです。

インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」で、感染力がないため、妊娠中や授乳中の方でも基本的には問題ありません。以前は「妊娠初期のインフルエンザワクチンは控えた方が良い」や「妊娠中にインフルエンザになっても治療はしない方が良い」といった意見も合ったのですが、現在の『産婦人科ガイドライン』では、「基本的にリスクはほとんどありえないので、妊娠期間いつでも良いからワクチンを射った方が良いし、治療もするべき」ということがはっきりと記載されています。

妊娠中や授乳中にインフルエンザの予防接種は受けていいの?

産婦人科ガイドラインでは、次のようにまとめらています。

  • 妊婦へのインフルエンザワクチン接種は 妊婦と乳児の双方に利益をもたらす可能性がある。
  • インフルエンザワクチン接種後、効果出現には約 2〜3 週間を要し、その後約 3〜4 か月間の防御免疫能を有するため、ワクチン接種時期は流行シーズンが始まる 10〜11 月を理想とする。
  • また授乳婦にインフルエンザワクチンを投与しても乳児への悪影響はないため、希望する褥婦(産後の方のことです:注副院長)にはインフルエンザワクチンを接種する。

この内容を見るかぎりでは、妊娠中や授乳中の方もインフルエンザの予防接種は受けたほうが良さそうです。

子供の予防接種について

インフルエンザの予防接種は任意接種ですが、外出が増える1歳頃になったらなるべく受けるようにしましょう。それ以前でも、保育園などで集団生活を送っている場合は、早めに接種するようにしましょう。また、インフルエンザワクチンの効果はワンシーズンしか続かないので、毎年受ける必要があります。
子供がまだ6ヶ月未満など、予防接種を受けることができない場合は、一緒に住んでいる家族が予防接種を受け、なるべく人と多く接触するような外出はさけ、子供をインフルエンザウイルスに感染しないようにしてあげることが大切です。

日頃から免疫を強くする生活を

日頃から免疫を強くする生活を送ることで、インフルエンザにかかりにくくなったり、かかっても軽くですんだりします。バランスのとれた食事や、質のよい睡眠は体の抵抗力を高めるには最適です。また、最近では免疫力を高める乳酸菌などもいいと、サプリメントなども販売されています。
子供や大人に関係なく、日頃から免疫を強くするための生活を送るように心がけることが大切です。

免疫力を高める効果的なインフルエンザの予防法はこちらの記事をご覧ください。
→ インフルエンザが流行中!うがいではダメ!2018年の最新予防法!

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