【最新版】夏に流行するウイルス感染症から子どもを守る予防法!

夏に流行するウイルス感染症から子供を守る予防法【改定版】

[公開日]

[最終更新日]2021-08-11

    プールやお祭りなどのイベントが多くなる夏。人が集まる場所に行くと、子供がウイルスによる感染症をもらってしまうことがあります。事前にウイルス感染症の知識を持っていることで、予防をして子供を守ることができ、感染しても慌てずに対応することができます。夏に流行するウイルス感染症の種類や症状、予防法から対処法まで紹介していきます。ウイルスに関する知識をしっかり持って、子供をウイルスから守ってあげましょう!

    この記事は約8分で読めます。

    こんな方に見てほしい

    このページは、夏に流行するウイルス感染症から子供を守りたい方に見ていただきたいページです。

    概要

    夏にウイルス感染症が流行する理由

    梅雨が明け、暑さが本格化する日本の夏の気候は、高温多湿の環境を好むウイルスや細菌が活発的になります。冬のウィルスとはまた違った特色があります。また、夏はプールやお祭りなどのイベントも多く、人が集まる場所へ行く機会が増えることで、感染症をもらいやすくなります。そのため、夏は特にウイルスによる感染症が流行します。

    夏のイベント

    子供をウイルス感染症から守るために、まずは夏に流行するウイルス感染症を知ることが大事です。これから紹介する、夏に流行するウイルス感染症の種類や症状、予防法から対処法までを参考にし、子どもと一緒に楽しい夏を過ごしましょう。

    夏の猛暑による免疫力低下に要注意

    ここ数年、日本の夏は40℃近い猛暑日が多くことが多く、2010年以降、熱中症によるニュースも増えています。夏に、ウイルスによる感染症が流行する原因として、もうひとつ、暑苦しい気候による体力の消耗や疲労による免疫力の低下も考えらます。免疫力が低下すると、ウイルスに感染しやすくなります。ここ数年、日本の夏は50%以上の高確率で猛暑になると予想されているので、夏の免疫力の低下にも要注意です。

    猛暑日

    夏のウイルス感染症の症状

    夏に流行しやすいウイルス感染症は、主に「手足口病」「咽頭結膜熱(プール熱)」「溶連菌感染症」「ヘルパンギーナ」があります。それぞれの症状や対処法について紹介していきます。

    手足口病の症状や予防法

    手足口病は、コクサッキーウイルスA16やエンテロウイルス71(EV71)などのウイルスに感染することで引き起こされる感染症です。

      • 手足口病の症状

    手足口病は、4歳ぐらいまでの子供にかかりやすく、感染者の約90%が5歳以下の乳幼児です。ウイルスに感染してから手足口病の症状がでるまでの期間は、一般的に3~5日程度です。症状は病名の通り、手のひらや足の裏、口の中に水疱性の発疹ができるのが特徴です。また、37~38度程度の熱が出ることもあり、この熱は1~2日で治まります。

      • 手足口病の対処法

    手足口病は基本的に1週間ほどで治まる病気です。そのため、特別な治療は行わず安静にして自然に症状が治まるまで待ちます。口の中にできた水疱性の発疹が破れて、痛みを強く感じる場合は、口内炎用の軟膏が処方されることがあります。子供の場合、口の中の痛みで水分や食事などを摂りたがらないことで脱水症状になることもあるので、注意しましょう。もし、頭痛や嘔吐、高熱、ひきつけの症状が出ている場合は、無菌性髄膜炎を併発している可能性があるので、早めに小児科を受診するようにしましょう。

      • 手足口病の感染予防

    手足口病には、有効なワクチンがないのでしっかりと日頃からの手洗いの徹底が必要です。
    手足口病は、感染者の鼻やのどからの分泌物や便に排出されるウイルスが、経口・飛沫・接触などの経路により人から人に感染します。症状が安定すれば登園や登校は可能です。しかし、手足口病は治ってからも、1ヶ月近くは糞便にウイルスが混ざっているので、しっかりと手洗いをすることが必要です。

    咽頭結膜熱(プール熱)の症状や予防法

    咽頭結膜熱は、プール熱とも呼ばれ、アデノウイルスに感染することで引き起こされる感染症です。

      • 咽頭結膜熱(プール熱)の症状

    咽頭結膜熱(プール熱)は、ウイルスに感染してから症状がでるまでの期間は、一般的に5~7日程度です。
    咽頭結膜熱(プール熱)にかかると、39度以上の高熱が4〜5日続き、結膜炎や喉の腫れといった症状が現れます。

      • 咽頭結膜熱(プール熱)の対処法

    咽頭結膜熱(プール熱)には特効薬がないため、対症療法で症状を和らげながら安静することで対処します。高熱が出ることで発汗しやすく、脱水症状になりやすいので、しっかりと水分補給をするようにしましょう。

      • 咽頭結膜熱(プール熱)の感染予防

    感染者のくしゃみや咳を吸い込んだり、感染者とタオルを共用したりすることで感染が広がっていきます。そのため、家族間で感染しやすいので注意が必要です。また、プールの消毒がきちんと行われていないと、感染することもあります。症状がなくなってから2日間は登園や登校することはできません。

    溶連菌感染症の症状や予防法

    溶連菌感染症は、A群β溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌が原因で起こる感染症です。

      • 溶連菌感染症の症状

    溶連菌感染症は、ウイルスに感染してから症状がでるまでの期間は、一般的に2~4日程度です。溶連菌感染症の主な症状は、発熱と喉の腫れです。また、咳や頭痛、腹痛、舌にブツブツができたり、体に淡い紅斑ができるなどの症状が現れることもあります。

      • 溶連菌感染症の対処法

    一般的に、溶蓮菌感染症の治療にはペニシリン系が使われます。抗菌薬を服用することで、熱は数日で下がり、喉の腫れは1週間程度で治まります。抗菌薬の服用は、途中でやめてしまうと症状が再燃する可能性があるので、医師に指示された服用期間を守るようにしましょう。

      • 溶連菌感染症の感染予防

    溶連菌感染症は、感染者の咳やくしゃみを吸い込むことで感染します。抗菌薬による治療開始後24時間を経て。全身の症状が良くなれば登園や登校は可能です。

    ヘルパンギーナの症状や予防法

    ヘルパンギーナとは、夏かぜの一種で、主にエンテロウイルス属に属するウイルスやコクサッキーAウイルスに感染することで発症します。

      • ヘルパンギーナの症状

    ヘルパンギーナの感染者の90%以上が5歳以下の子どもで、割合で最も多いのは1歳代です。ヘルパンギーナの主な症状は、38度以上の高熱が出て、喉の奥に小さな水疱ができます。喉の水疱ができると、モノを飲み込むたびに痛みが生じるため、食欲不振になることがあります。

      • ヘルパンギーナの対処法

    ヘルパンギーナの治療では、特効薬がないため、対処療法を行います。解熱剤を使って熱を下げることが多いようです。発熱による発汗や食欲不振で脱水症状になる可能性があるので、こまめに水分補給をしましょう。

      • ヘルパンギーナの感染予防

    ヘンパンギーナは、糞便から口を介して感染するため、保育園などで流行します。発症前日から数日は感染力が強いため、症状が安定するまでは登園や登校はできません。また、1ヶ月近くは糞便にウイルスが混ざっているので注意が必要です。

    ウイルス感染症による夏風邪に要注意!

    夏風邪の場合は、子供を中心に流行し、症状もそれほど重くない場合が多くみられます。しかし、夏風邪を起こすウイルスのうち、主にエンテロウイルスなどによって無菌性髄膜炎が起こることがあります。エンテロウイルスは、腸管県のウイルスのため胃腸炎を引き起こし、ウイルスが腸管だけにとどまらず髄膜に到達すると無菌性髄膜炎になります。無菌性髄膜炎の原因となるウイルスは、その年によって流行するものが異なるの注意が必要です。

      • 無菌性髄膜炎の症状

    無菌性髄膜炎の症状は、急に熱が出たり、一度下がった熱が再燃したり、激しい頭痛、吐き気や嘔吐を繰り返します。また、首が回りにくくなったり、硬くなるなどの症状が現れます。一般的には子供がかかることが多いのですが、大人でも今までに同じ種類のウイルスに感染したことが無い場合には、感染してしまうことがあるため注意が必要です。

      • 無菌性髄膜炎の対処法

    無菌性髄膜炎の治療では、特効薬がないため対症療法が行われます。夏風邪の場合は、安静にすることで2~3日すると症状は快方に向かいますが、無菌性髄膜炎になると、回復までに2週間以上かかり入院が必要になります。

      • 無菌性髄膜炎の感染予防

    無菌性髄膜炎の引き金となる夏風邪には、原因となるウイルスが多く家庭内で子ども小児から大人に感染することがあるのでしっかりと日頃からウイルス感染にする対策をすることが大切になります。

    夏のウイルス感染症の予防法

    夏のウイルスによる感染症は、感染者の咳やくしゃみを吸ったり、ウイルスついたモノ(机・ドアノブ・タオルなど)に触れることで感染します。帰宅してすぐと食事をする前は必ず、手洗い・うがいをするように習慣づけることが大切です。それ以外に、夏のウイルス感染症の予防法のポイントはこの2つ。

    ①モノの貸し借りはしない!

    保育園などで子ども同士のモノの貸し借りはしないようにしましょう。プールや運動のあとに友達とタオルを共用するこで、ウイルスに感染する可能性もあるので注意してあげましょう。また家族であっても、ウイルスに感染していたら、感染を拡大させないためには、食器やタオルを共用してはいけません

    ②糞便からの感染は要注意!

    ウイルスよっては、腸の中で増えるものもいます。そして、糞便を介して口から感染しまう。小さな子どもがいる家庭では、手に触れるモノ(テーブル・椅子・オモチャなど)は消毒したりして予防するようにしましょう。また、お母さんがオムツ替えをしたあとも要注意です!家族みんなで、手洗い・うがいを習慣づけることが大切です。夏のウイルスは、症状が治ってからも1ヶ月近くは腸の中にいるものもあるので注意が必要です。

    免疫力を高めてウイルス感染症予防!

    夏のウイルス感染症は、油断していると深刻な症状を引き起こすこともあります。この記事の冒頭でも、猛暑が続くことで免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるとお伝えしましたが、日頃から免疫力を高めて感染症に負けない体づくりをしていることで、ウイルスに感染しても症状が軽く済むこともあります。子供をウイルス感染症から守る一番の予防法は、子供の免疫力を育ててあげることです。

    そもそもウィルスと人間は共存関係にあります。ウィルスは目に見えないので、その正体を私たちは知らないですが普段からありとあらゆる場所に生息しています。また、ウィルスが体内に入ってきた際は、人間の免疫力で撃退しているだけであり、実際病気にかからないのは、ウィルスがいないからではなく、人間が免疫力で撃退しているからなのです。

    最新の予防法は『免疫力を高める乳酸菌』

    免疫力を高めるには、規則正しい生活や栄養バランスの摂れた食事が大切です。ですが、それと同時に、「免疫力を高める乳酸菌」を、毎日継続して摂取することで、子供の免疫力を育てることができます。これは、乳酸菌ならどれでもいいというわけではありません。最近は、乳酸菌研究が進み、体の免疫に直接働きかける効果のある乳酸菌が発見されています。この乳酸菌を積極的に摂取することで、子供の免疫力を育て、ウイルスに負けない身体を作ることができます。

    2020年より流行している新型コロナウィルスの関係で、夏でも「マスク姿」の方が増え
    飛沫によるウィルスの感染は低いものの、最終的には免疫力によって感染が左右されますので
    注意をする必要があります。

    また、子供についてはマスクを推奨していないというのが事実です。

    日本小児科学会の知見
    乳幼児のマスク着用には危険があります。特に2歳未満の子どもでは、気をつけましょう。
    https://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=117

    そういう意味でも、やはり免疫の重要性は再度見直されても良いかと思います。

    免疫力を高める乳酸菌の効果については、こちらの記事に詳しく解説しているの合わせてお読みください。
    → ウイルス性胃腸炎の予防に赤ちゃんも飲める乳酸菌「米のしずく」

    免疫力を助ける乳酸菌にさらに詳しく