アトピーの黒ずみは消える?薬に頼らないスキンケアの3つのポイント

アトピーの黒ずみは消える?薬に頼らないスキンケアの3つのポイント

[公開日]

[最終更新日]2019-09-04

    アトピー患者の多く方が抱えている悩みでもある「黒ずみ」。アトピーによって炎症を起こした部分が黒ずんで見え、特に首や肘の内側など露出しやすく、人の目につきやすい部位はとても気になります。そんな、黒ずみの原因を知り、正しい対処をすることで綺麗に消える可能性も。この記事では、スキンケアのポイントもあわせて紹介していきます。

    この記事は約7分で読めます。

    こんな方に見てほしい

    このページは、今すぐにアトピーの黒ずみを消したい方に見ていただきたいページです。

    概要

    アトピー患者を悩ます黒ずみ

    子供の頃から何度も赤くなったりかゆみを伴う強い炎症を繰り返し、長い間、その皮膚症状に悩まされるアトピー。今までに、何度も皮膚科での治療を受けているにもかかわらず、皮膚症状が改善されずに今も悩まされている方は多いです。その中でも特に、深刻な悩みでもある「黒ずみ」。この黒ずみが原因で、肌の露出ができない、恋人ができない、結婚ができないなど、他人と比べて抱いてしまう皮膚の状態の劣等感。ひどい場合、外に出れず家にひきこもり、うつ状態になる人もいます。

    「アトピーによる黒ずみは消えない」と諦めている人も多いですが、正しい知識を持って対処することで改善することは可能です。

    アトピーの黒ずみの原因

    アトピーで肌が黒ずむのは、バリア機能の低下と皮膚を掻くことによって皮膚が炎症して色素沈着が起こっているのが原因です。

    色素沈着による黒ずみとは

    色素沈着による黒ずみは、炎症によって過剰に作られたメラニン色素が皮膚に沈着することによって起きます。メラニン色素が作られる要因には、紫外線や加齢、ホルモンバランスの乱れ、皮膚炎、摩擦などの刺激などがありますが、正常な皮膚ではターンオーバーによって排泄されていきます。しかし、メラニン色素が過剰に作られるとターンオーバーによる排泄が追いつかず、メラニン代謝のサイクルがくずれ、メラニン色素が皮膚内に蓄積され、局所的にメラニン色素が沈着したままになることで黒ずみになってしまいます。そのため、アトピーに関係なく、皮膚を強くこすりすぎたり、衣類が触れることで強い刺激が長い期間加わったり、日焼による火傷などで色素沈着を起こすことがあります。また、ニキビをいじりすぎて炎症した後に色素沈着を起こすこともあります。

    アトピーで黒ずみが起こりやすい部位

    アトピーの皮膚症状が出やすい部分は、色素沈着による黒ずみが起こりやすくなります。人によってさまざまですが、おでこ、首、肘の内側、膝の裏側、背中などです。

    アトピーで黒ずみになりやすい理由

    色素沈着による黒ずみには、一時的なものと慢性的なものがあります。一時的なものは、怪我や火傷などで皮膚が傷ついた時や、急な日焼けや虫刺されなど短期間の炎症の後に起こるものです。それに対して、慢性的なものは、摩擦などの刺激を長期間受け続けることで起こるものです。例えば、合わない化粧品を使っていたり、硬いナイロンタオルでゴシゴシ洗いを続けいたりすると、その部分だけ黒ずんでくることがあります。

    アトピーの場合は、掻いたり擦ったりと皮膚が炎症を繰り返すことによってできる慢性的な色素沈着による黒ずみです。また、アトピーの人の皮膚は、皮脂が少なく、水分保持力も低く乾燥しています。皮膚のバリア機能が低下し、常に外部刺激を受けやすい状態になっています。それによって、さらに色素沈着による黒ずみが起こりやすくなります。

    肌バリアが壊れた状態

    アトピーの黒ずみは消せるの?

    日焼けや火傷、ニキビの茶色い跡が数年後には分からなくなるように、アトピーの色素沈着による黒ずみは消すことができます。
    アトピーの黒ずみが消えにくいのは、かゆみを感じなかったり、皮膚の状態がよくなっていても、肌の奥ではまだ炎症が続いているからです。

    アトピーの黒ずみを消すには、「皮膚のバリア機能の回復」が最優先。アトピーの人はもともと皮膚のバリア機能が弱いことが多く炎症が起きやすい状態です。皮膚のバリア機能の回復させるため、まずは炎症を抑えることが重要です。

    アトピーは炎症を抑えることが重要

    アトピーは、まず赤くなっている皮膚の炎症を徹底して抑えることが大切です。目に見えるような炎症がなくても、アトピーの人は痒みを感じます。

    アトピーは皮膚が乾燥していることが痒みを強く感じる原因と考えられています。痒みがなくなり、肌がスベスベするまで炎症を抑える治療を続けることが大切です。
    乾燥し皮膚は、皮膚が本来持っているバリア機能が失われている状態で、痒みを引き起こすアレルゲンが浸入しやすくなります。今、皮膚の黒ずみや皮膚が厚くなっているのは、炎症を徹底して治療しなかったことも原因と考えられます。まずは、炎症を抑えることが重要です。

    ステロイドで黒ずみが悪化するのは本当?

    アトピーの治療でよく用いられるステロイド外用薬ですが、副作用の心配からあまり好ましくないという声もちらほら。

    「ステロイドを塗ると黒ずみが・・・」という声もあります。

    しかし、真相はこう。長引いている皮膚の炎症に、ステロイドを塗ることで炎症が治まり赤みなどが消え、皮膚には黒ずみだけが残ります。つまり、炎症が治まったことで黒ずみが目立ってしまっただけということです。

    アトピーのステロイド治療

    ステロイドはアトピーの炎症を抑えるにはとても有効です。ステロイドで症状が悪化したとか、リバウンドしたとかなどの副作用の新肺は、ステロイドの使用法を間違っていることがほとんど。ステロイドは、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用があり、さまざまな疾患の治療に使われるほどの薬なので、副作用も多いのも事実。だからこそ、専門医の指導のもと用法用量を守って上手に使うことが必要です。

    でも、なるべくステロイドには頼りたくない!!!ですよね。



    ステロイドはアトピーの炎症を抑えるにはとても有効です。ステロイドで症状が悪化したとか、リバウンドしたとかなどの副作用の新肺は、ステロイドの使用法を間違っていることがほとんど。ステロイドは、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用があり、さまざまな疾患の治療に使われるほどの薬なので、副作用も多いのも事実。だからこそ、専門医の指導のもと用法用量を守って上手に使うことが必要です。

    でも、なるべくステロイドには頼りたくない!!!ですよね。

    アトピーで薬に頼らないためには

    健康な皮膚であれば、ダニやホコリなどに含まれるアレルゲンの侵入をブロックすることができますが、乾燥して皮膚のバリア機能が壊れると、さまざまなアレルゲンが皮膚に侵入して、痒みを引き起こすようになります。掻くことで更にバリア機能が壊れていく悪循環を繰り返すことになります。

    さらに、これらのアレルゲンはIgE抗体の産生を誘導するため、花粉などに対するIgE抗体も誘導され、花粉症も発症しやすくなります。また、精神的なストレスがあると、頻繁に皮膚を掻くことが多くなるなど、アトピーを悪化させる要因もさまざまです。

    アトピーを根治する治療法はまだ発見されていませんが、なるべく早く、薬に頼らない健康な皮膚に戻すためには、スキンケアなど日常生活での工夫や、ストレスを減らすこと、症状に合わせた治療を正しく受けることが必要です。特にスキンケアは、アトピー症状が現れる皮膚にとってとても重要です。

    アトピーのスキンケアのポイント3つ

    アトピーのスキンケアのポイントはたったの3つ。

    • 清潔
    • 保湿
    • 保護

    アトピーのスキンケアに高価な化粧品は必要ありません。スキンケアの基本的なことをきっちりと守ることが重要です。

    入浴をはじめ、肌に触れる衣類や肌自体を「清潔」にすること、乾燥した肌に潤いを与え「保湿」をすること、皮膚を刺激から「保護」すること。例えば、汗をかいたら拭いて肌着を取り替え、一度使ったタオルは洗濯カゴへ。帰宅したら手洗いうがいと一緒に洗顔をする。毎日入浴する。保湿剤や軟膏を塗る前は患部を清潔にしておく。このように、スキンケアのごく初歩的ことを守るだけです。
    これが、皮膚本来のバリア機能を維持・向上・回復させるための基本のスキンケアです。軽度のアトピーの場合は、薬に頼らなくてもスキンケアのみで改善されると多くの医師が奨励するほどです。

    アトピーのスキンケアの注意点

    アトピーは清潔を気にするあまり、洗いすぎて皮膚の必要な皮脂まで取り除いてしまうことがあるので洗い過ぎに注意しましょう。洗うときは、石けんをよく泡立て泡でなでるように優しく洗い、その後は石けんの成分が残らないようにしっかり洗い流しましょう。また入浴後は、そのままでいると皮膚が乾燥してしまうので保湿剤や軟膏で保湿と保護をしてあげます。

    アトピービジネスに要注意!

    化粧品にはアトピー向けに様々なものが市販されています。また、そういった化粧品の中には、アトピーに悩む人の弱みにつけ込んだ高価な価格設定がされているものがあるので要注意です。

    「高額な化粧品=効果がある」わけではありません!

    アトピーの化粧品選びで重要なのは、しっかりと肌に合ったものを末長く使うことです。慣れた化粧品を変える際に、皮膚への負担になる可能性も多いに考えられます。肌の保護を第一優先に化粧品を選びましょう。

    また、アトピーの黒ずみを消すために、美白剤の使用やレーザー治療を受けるか迷っている方も多いでしょう。しかし、アトピーの場合、皮膚のバリア機能が弱いため方は美白剤の成分によってかぶれることもあります。レーザー治療は刺激が強いため皮膚炎を起こす可能性も高いので要注意です。

    アトピーに新たな期待「乳酸菌」

    アトピーを治すためには、スキンケア以外にも「食生活」が大切です。食は生きる上で絶対的に必要なこと、そして、食べた物から栄養を吸収して体は作られています。そのため、アトピー体質を改善するためには、食生活がとても重要になるのです。

    好きな食べ物を我慢することは、逆にストレスになってしまうこともあるので、できる限りでいいので、脂質や糖質はできるだけ避け、食物繊維や乳酸菌の豊富な野菜や発酵食品、魚などの和食中心の食生活が心がけるようにしましょう。

    そして、ここ数年は乳酸菌のアトピー症状の緩和効果が発見されたことから、乳酸菌に関する研究が進歩しています。人の体内のリンパ球の免疫バランスを改善する機能があり、アレルギー体質を改善する働きが見られた乳酸菌も発見され、今は乳酸菌がアトピーにとっての新たな期待となっています。すでに現在では、アトピーへの効果が期待される乳酸菌を配合した乳酸菌サプリも販売されています。

    → アトピーへの効果が期待される乳酸菌ついての詳しい記事はこちら

    まとめ

    アトピーの色素沈着による黒ずみは、多少時間はかかりますが消すことができます。
    そのためには、炎症を繰り返さないこと、正しいスキンケアをすること、食生活を見直してみることが必要です。時間はかかっても、努力次第で徐々に皮膚の状態がよくなっていくことが分かり、諦めかけていた方も、これからの希望が持てたのではないでしょうか。この記事が、少しでもアトピーで悩んでいる方の参考になればと思います。