生理の周期やエストロゲンとお肌の関係

[公開日]

[最終更新日]2016-02-17

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東洋医学の古い記述に「女性の病気は男性の10倍治りにくい」というのがあるそうです。女性のからだは、月に1度排卵して生理があるという、複雑なしくみをもっているので、病気も複雑になるのでしょう。1か月の中で大きく変わるだけでなく、初潮がきてから閉経まで、女性ホルモンは年々少しずつ変化し続け、また、妊娠と出産のときにはさらに劇的に変化します。

このような女性ホルモンの変化は、当然肌にも大きな影響をあたえます。

これを理解するために、まずは女性ホルモンには、大きく分けて「黄体ホルモン(ブロゲステ口ン)」と「卵胞ホルモン(工スト口ゲン)」の2種類があることを知っておきましょう。

肌を不安定にする「黄体ホルモン」


黄体ホルモン(プロゲステ口ン)は生理前に分泌されるホルモンです。これによって皮指分泌が増えてニキビができたり、またシミもできやすくなるといわれます。

むくみやイライラの原因になるのも、この黄体ホルモンです。このような生理前の黄体ホルモンによる影響は、普段の生活が不規則だったり、ストレスが強かったりたりすると、より強く現れます。体質的に、ある程度はしかたのない部分もあるのですが、なるべく緩和するためには、どうしたらよいのでしょうか。

まず、この時期(生理前)は、肌が普段よりも弱くなっていると考えてください。
スキンケアには、敏感肌用の化粧品を使いましょう。とくにニキビ用の化粧品は避け、美白などの積極的なお手入れもあまりせずに、最低限の保湿のお手入れにとどめたほうがよいでしょう。ただし、シミはできやすい時期なので、紫外線には気をつけます。

「生理前にニキビができるので、黄体ホルモンが多いのでしょうか」という質問を受けることがありますが、大人のニキビは、どのホルモンが多いとか少ないとかいうような単純なものではありません。ストレスや不規則な生活によるホルモンバランスの乱れが原因でできるからです。

肌をみずみずしくする「エストロゲン」

卵胞ホルモン(エス卜口ゲン)は、生理後に分泌が高まるホルモンで、肌にみずみずしさを増し、コラーゲンを増やすなどの作用があります。女性の肌の美しさはエスト口ゲンにかなり影響されます。

エスト口ゲンという言葉が最近世間に認知されたのも、その美肌作用が解明されてきたためです。肌の若さを保つカギとまでいわれており、まさに注目のホルモンなのです。

エス卜口ゲンは、生理周期を維持することに貢献しているホルモンですから、当然、無理なダイエットをして生理が止まったりすると、肌老化は早まります。生理は美容と健康のバロメーターです。今すぐ子どもをもっ予定がなくても、生理のことに気をくばらなくてはいけません。生理はきていても、排卵だけが止まっている場合もあります。生理が不順になったり、出血の量が前よりも減ったりした場合は、早めに婦人科を受診しましょう。「生理がこないと楽だから」などといってほうっておくと、肌が衰えるだけでなく、早発閉経なんてことにもなりかねません。基礎体温をなるべくつけて、排卵の有る無しを確認するのもよい習慣です。

<早発閉経>
通常、生理がなくなる時期よりも早い時期(具体的には43才来満)に、生理がこなくなることをいいます。

肌を不安定にする「黄体ホルモン」


エストロゲンは、思春期ごろから急に増え、初代後半から滅り始め、閉経とともに急激に低下します。この分泌を守るためには、健康的な生活以外にありません。薬などでエストロゲンを増やすことができるかというと、そう簡単にはいきません。ホルモンは、少量でも人体に多大な影響をあたえるものですので、美容のために安易に薬で摂ったりすることは危険です。

男性に女性ホルモンを多量投与すれば女性化することができるくらい、ホルモンというものは作用が強いのです。かわりに最近よくもてはやされているのは、女性ホルモン様作用のある大豆イソフラボンです。日本人は、昔から大豆を多食するために長生きであるし、老化が遅いともいわれるほどです。

とはいえ、いくら女性ホルモン様といっても、女性ホルモンとまったく同じではないので、大豆を毎日たくさん食べればシミやシワが消えるなどという期待は、しないほうがよいでしょう。

<ホルモン剤を飲むと、肌がきれいになる?>

人体に多大な影響をあたえているものが「ホルモン」です。一生涯かけてスプーン2杯分くらいしか分泌されないといわれます。いろいろなホルモンがありますが、たとえば「成長ホルモン」は背を伸ばし、「インシュリン」は血糖値をコントロールし、「性ホルモン」は男女の区別をつくります。ホルモンは、微量でも影響力が大きいですから、必要量より多くも少なくもならないように、厳密に体内での量がコントロールされるようにできています。これを人為的に、たとえばホルモン剤などを使って増やしたりすると、からだはたちまちそれに反応して、体内でつくる量を減らします。これをフィードバックシステムといいます。このようなしくみがあるために、ホルモン剤を安易に飲むと、体内でつくる分を減らしてしまうことになるのです。薬の中でもホルモン剤は、副作用の強い部類に入るのはこのためで、特定の病気の治療にしか用いません。ニキビ治療や肌をきれいにする目的などで使うことは差し控えるべきです。ホルモンはまさに神の領域で、人間の手で簡単に操作できるものではないのです。

成長ホルモン:文字通り人間の成長にかかわるホルモンで、10代まではこのホルモンがさかんに分泌されるため、さかんに細胞分裂が起こり、肌は活発に代謝し、身長も伸びていきます。加齢とともにこのホルモンは低下し、老人ではほとんど分泌されません。このため成長ホルモンは、体内老化の指標ともいわれます。睡眠中に分泌が高まりますので、「寝る子は育つ」といわれるわけです。低下していく成長ホルモンを少しでも有効活用するためには、規則正しい睡眠が必要になります。

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