敏感肌のスキンケアの基本と生理・妊娠・更年期の影響について

敏感肌のスキンケアの基本と生理・妊娠・更年期の影響について

[公開日]

[最終更新日]2019-02-28

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「敏感肌」とよく言われますが、実は皮膚科学的には敏感肌の明確な定義はありません。敏感肌とは健康な肌に比べ、バリア機能が低下している傾向にあること、さらに体調やストレス、花粉などのちょっとした変化や刺激に敏感に反応してトラブルが生じやすい肌のことを指します。そんな敏感肌のスキンケアの基本や、女性特有の生理・妊娠・更年期などから受ける影響などをお教えします。

この記事は約12分で読めます。

こんな方に見てほしい

このページは、生理中や妊娠中・更年期といった女性特有の時期に「もしかして敏感肌かな」と感じている方に見ていただきたいページです。

敏感肌とは

実は、皮膚科学的には敏感肌の明確な定義というのはありません。
スキンケア業界では、顔に化粧品を塗った後や、石けんで洗顔した後に、チクチクやヒリヒリと感じたり、肌がつっぱっているように感じたりするけど、目に見えるのは軽い赤み程度で、目立った症状が特に見られない状態を敏感肌と呼ぶことが多いです。

敏感肌がどのような状態をわかりやすくするために、肌の状態を大きく4つに分類してみます。

敏感肌は、健康な肌に比べると、皮脂や水分が不足していてバリア機能が低下している状態が多く、乾燥しやすい傾向があります。体調の変化やストレス、花粉などにも敏感に反応して、肌トラブルを起こしやすい肌です。敏感肌で、まず気になるのは顔まわりですが、顔だけでなく腕、足、背中、頭皮なども敏感肌になります。

特に空気が乾燥している冬は、肌も乾燥しやすく全身のあちこちが痒くなったり、衣服が擦れて赤くなったりといった症状が起こることもあります。

どうして敏感肌になるの?

どうして敏感肌の状態になってしまうのかについて詳しく説明します。
肌には本来、保湿機能が備わっていて、角層細胞の中で、アミノ酸などの天然保湿因子(NMF)が水分を抱きかかえ、さらに、角層細胞の間はセラミドなどの細胞間脂質が隙間を埋めることで水分を保っています。また、肌の表面は皮脂で覆われていて、水分の蒸発を防いだり、外部刺激の侵入を防いでいます。

これらの保湿機能は、「皮膚のバリア機能」と呼ばれ、肌の乾燥を防ぐとともに、様々な外部刺激から体をまもる大切な機能です。ところが、間違ったスキンケアなどによって、皮膚のバリア機能が低下してしまうと、肌の保湿機能の低下による乾燥、外部からの刺激物質やアレルギー物質、細菌などが侵入しやすくなります。それが敏感肌になる理由です。

肌バリアが壊れた状態

バリア機能が低下する原因としては、スキンケア以外にも、生活環境の変化に伴う心理的疲労・睡眠不足・栄養の偏り・暴飲暴食・生理・妊娠・更年期障害・ストレスなどの内的要因や、化粧品・紫外線・温度や湿度の変化・汗・ほこり・ダニ・金属・衣服などの外的要因があります。

例えば、生活習慣の乱れや偏った食事は、肌のターンオーバーのリズムを崩し、バリア機能を低下させることもあります。ターンオーバーとは、肌細胞の生まれ変わりのことで、表皮の90%を構成している細胞は、表皮の一番内側の基底層で生まれ、形や働きを変化させ成長しながら表皮の一番外側の角層に移動し、役割を終えるとやがてアカやフケとなって剥がれ落ちます。

ターンオーバーが乱れてしまうと、この細胞が未熟な状態となり、肌が本来持っているバリア機能が発揮されなくなるのです。そのため、敏感肌になってしまいます。
また、アレルギー症状によって肌が敏感になっている場合や、生まれつきアトピーなどの皮膚疾患のある方は、症状がひどい場合は皮膚科での治療が必要ですが、生活習慣や食事を見直すことで改善することもあるようです。

敏感肌の改善で意識すること

  • 正しいスキンケアを行う
  • バランスの良い食事を摂る
  • 規則正しい生活をする

敏感肌のスキンケアの基本

疾患肌や敏感肌、不安定肌に共通しているのが「肌の乾燥」です。つまり、肌の乾燥が敏感肌の始まりとなる可能性が高いということです。

肌は、様々な内的要因や外的要因によって、角層の中のセラミドや天然保湿因子が減少することで水分が減少し乾燥してしまいます。このような状態になると、ちょっとした刺激にも敏感に反応してしまいます。そして、さらに乾燥が悪化していく悪循環に陥ってしまいます。

肌の乾燥を防いだり、刺激から守るために行うのがスキンケアです。

敏感肌のスキンケアで大切なこと

  • 肌を清潔にして保湿をする
  • 外部刺激から肌を守る
  • 化粧品は肌の状態に合ったもの選ぶ
  • 正しいスキンケアをする

敏感肌には「保湿」が重要

スキンケアは何のためにするのかご存知ですか?
スキンケアの基本は、「肌を清潔にする(洗浄)」「潤いを与える(保湿)」「刺激から守る(バリア)」ことです。その中でも、乾燥しがちな敏感肌には保湿が重要です。

健康な肌は、水分と皮脂のバランスが良く、キメが細かく潤いがありますが、バリア機能が低下した肌は、水分を保持できないため乾燥しがちです。また、不足した水分を補おうと皮脂が過剰に分泌され脂性肌になることもあります。

スキンケアで、乾燥した肌に水分を補給し、また乳液やクリームなど油分の入った保湿剤を使うことで水分の蒸発を防ぎ保湿効果を高めます。正しい保湿を行うことで乾燥状態が改善され、結果として肌荒れを防ぎ、美肌にもつながっていきます。

敏感肌の状態に合わせた化粧品選び

スキンケアを行うことはとても重要ですが、使用する化粧品が刺激になってしまうと意味にがありません。刺激に敏感な敏感肌は、肌の状態に合った化粧品選びも大切です。

スキンケアの基本ステップと化粧品

  • 洗浄:肌を清潔にする(クレンジング・洗顔)
  • 保湿:潤いを与え保持する(化粧水・美容液・乳液・クリーム)
  • バリア:外部刺激から肌を守る(日焼け止め・化粧下地・ファンデーション)

敏感肌は、肌のバリア機能が低下しているため、化粧品の成分が刺激に感じることがあります。これらの化粧品を使ったときにチクチクやヒリヒリと感じたり、肌がつっぱっているように感じたりと肌に合わないことがあります。ひどい場合は、肌がかゆくなったり、肌荒れが悪化したりすることがあります。

肌が敏感肌の状態のときは、どのような化粧品を選べばいいのでしょうか。
まず目安となるのが、敏感肌向けに開発された低刺激性の化粧品を選ぶこと。敏感肌向けの化粧品は、開発段階で肌に刺激がないかが確認されていて、使用テストなどが行われているものも多いです。美容液やクリームなどは、セラミドやスクワラン、アミノ酸や天然保湿因子など、保湿成分が配合されているものがオススメです。

反対に、選んではいけない化粧品は、バリア機能を低下させない化粧品です。 洗浄力の強いクレンジングや洗顔は、必要以上に皮脂を取りすぎてしまいます。また、使ってみて刺激を感じた化粧品は使わないようにしましょう。サンプルやトライアルセットなどを活用して自分の肌に合うかどうかを試してい見るのもいいでしょう。

肌への刺激が強いとされる日焼け止めですが、紫外線からの肌を守るための必須アイテムです。日焼け止めに使われる成分は、「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」に大別されます。日焼け止めには「紫外線吸収剤不使用」といった記載がされていることが多いですが、実は、日焼け止めが刺激が強いと言われるの紫外線吸収剤によるもの。なので、敏感肌の方は紫外線吸収剤ではなく、紫外線散乱剤を使用しているものを選びましょう。

正しいスキンケアの方法

肌の状態に合った化粧品を選んでも、使用する手順や使用量などを間違ってしまうと効果が半減するどころか肌に悪影響を与えてしまいます。正しいスキンケアを行ってきちんと肌の調子を整えましょう。スキンケアの基本の手順ごとに、正しいスキンケアの方法を紹介していきます。



①クレンジング
メイクをした日は、洗浄の手順のひとつである「クレンジング」がとても大切です。メイクや皮脂汚れなどが肌に残ったままだと、肌荒れや毛穴詰まりにもつながります。
しかし、バリア機能が低下している敏感肌の場合、クレンジングの方法を間違うと、ヒリヒリや赤み、肌荒れが悪化してしまう可能性があります。敏感肌の方は、必要以上に皮脂を落とし過ぎないものを選ぶのはもちろん、使い方も大切です。クレンジングは洗浄力が強いので、なるべく短時間で肌を擦り過ぎないように使います。クレンジングが終わったら、ぬるま湯でしっかりクレンジング料を洗い流します。

②洗顔
洗顔の目的は、ホコリや皮脂、古い角質を落として清潔な肌を保つことです。しかし、間違った洗顔をしてしまうと、汚れ一緒に、皮膚のバリア機能に必要な成分も洗い流してしまうことがあります。洗顔料にはさまざまなタイプがありますが、洗浄力が強いものは避け、潤いを守りながら汚れをきちんと落とすことができるものを選びましょう。
正しい洗顔の方法は、しっかりと泡をつくり、擦るのではなく泡を手のひらで転がすようにします。そして、ぬるま湯で洗顔料が残らないようにしっかりと洗い流します。

③化粧水
化粧水を使うときは、肌が素の状態。そのため、バリア機能が低下している敏感肌には、化粧水がしみたり、ヒリヒリ感じることもあります。
化粧水は、洗顔後にアルカリ性になった肌を酸性に戻したり、過剰な皮脂分泌を抑制したりと、肌の状態を整える役割があります。化粧水の成分はほとんどが水で、有用成分の多くは水に馴染みやすい保湿成分です。なので、化粧水は保湿よりか肌を整えるものとして考え、刺激が少ないものを選びましょう。
そして、重要なのは使い方。化粧水を手で付ける方もいますが、化粧水を手で付けると手の方に化粧水が吸収されてしまったり、手が肌に触れることが刺激になるので、コットンを使うのがベター。化粧水をしみ込ませたコットンを、肌にやさしくたたき込むようにして化粧水を肌に馴染ませます。

④美容液やクリーム
化粧品のなかでも特別なケアをする役割の美容液。さらに、最終的に美容成分を肌に留めておくために必要なのがクリームです。
美容液には、自分の肌に必要なプラスアルファのケアができる美容成分が入っています。バリア機能が低下している敏感肌に必要なのは「保湿」。保湿成分がたっぷり配合された保湿美容液などもオススメです。
敏感肌に刺激が少ない保湿成分はセラミド。セラミドは角層で水分を保持する成分です。ただし、敏感肌の方は本格的に使う前にテスターやサンプルなどで肌に合うかどうかを必ずチェックするようにしましょう。

⑤日焼け止めやベースメイク
バリア機能が低下している敏感肌は、紫外線の影響も受けやすく、紫外線の影響による炎症や、しみ、そばかす、たるみなどが起きやすくなります。そのため、紫外線から肌を守るためには日やけ止めをきちんと塗ることが大切です。

ベースメイクには、化粧下地、コンシーラー、ファンデーション、フェイスパウダーなど様々な種類があります。ベースメイクは長時間肌につけたままになるので、まずは、敏感肌向けに開発された低刺激性のものを選びましょう。また、メイクを落とす時の肌への負担も考えて落としやすものを選びましょう。伸びがよいものや、ファンデーションならパフで優しく押さえつけるようにつけるものなど、摩擦による刺激が少ないものがオススメです。

生理・妊娠・更年期による敏感肌への影響

女性には、毎月の生理や、妊娠、更年期など女性ホルモンの働きが影響する様々な出来事がおとずれます。女性ホルモンの変動によって、肌の状態も大きな影響を受けやすく、敏感肌になることもあります。しかし、この女性ホルモンの変化は避けることができないため、そのときの敏感肌の状態に合わせて対処することで、肌への影響を最小限に抑えることはできます。

生理前の敏感肌の状態

毎月おとずれる生理特有のお腹の痛みや月経前症候群(PMS)などに悩まされている方は多いです。それだけでなく、生理前になると、肌荒れやいつも使っている化粧品がしみるといった肌トラブルが起こるという方も多いのではないでしょうか。その原因は、女性ホルモンの変化によって肌が敏感になっているからです。

女性ホルモンには、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」があります。

卵胞ホルモン(エストロゲン)
月経が終わると、次の排卵に向けて分泌が増加し、次の生理前に急激に減少します。肌に与える影響としては、ヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促進することで、肌に潤いやハリを与えると考えられています。

黄体ホルモン(プロゲステロン)
排卵後、子宮内膜を妊娠前の状態に整えるために分泌されるホルモンで生理前まで分泌されます。肌に与える影響としては、皮脂の分泌を活発にすることが知られています。

生理が始まってから排卵までの期間は、ヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促進する卵胞ホルモンが分泌されるため、比較的肌の状態が安定しやすい時期になります。しかし、排卵後に黄体ホルモンの分泌が増えると、肌の水分保持力が低下したリ皮脂の分泌が過剰になったりして肌トラブルが起こりやすくなります。

女性ホルモンのバランスの変化

そのため、生理前や生理中は肌のバリア機能が低下しやすい時期なので、できるかぎり肌に刺激を与えないようにしましょう。例えば、この時期に新しい化粧品を使い始めたり、肌に刺激となる脱毛や除毛などは避け、スキンケアではいつも以上に保湿を意識しましょう。

妊娠中や更年期の敏感肌の状態

妊娠中や更年期は、生理と同じように女性ホルモンの影響を大きく受けます。そのため、体調の変化や、肌の状態も変化しやすくなります。心と身体のバランスが崩れやすい時期なので、体調が優れなかったり、肌の状態が良くない時は、しっかりと休養をとるなどしてストレスを溜めないようにして、また栄養バランスのとれた食事や生活習慣に気をつけて、無理をしないようにしましょう。敏感肌かもと感じたときは、低刺激性の化粧品を使ったりして肌への負担を減らしてあげるようにしましょう。

加齢による敏感肌への影響

年齢を重ねるたびに、肌の悩みが増えていませんか?
加齢による肌の変化は、自然老化といって加齢に伴い誰でも起こるものです。自然老化は、真皮のコラーゲンやエラスチンが減少することによって、肌の水分保持力が低下してハリや弾力がなくなっていくという影響があります。もうひとつ、光老化というのがあり、光老化とは長年紫外線を浴びつづけたことによって起こるもので、メラニンの蓄積によるしみの目立ちなどがあります。この光老化に対しては、日頃の紫外線対策がとても重要になります。

加齢によって肌が敏感になったという方は、皮脂の分泌が減り肌が乾燥しやすくなったことも原因として考えられます。また、敏感肌の状態が続くと、自然老化や光老化の影響も受けやすくなるので、やはり、日頃からバリア機能が低下を防ぐためのスキンケアがとても重要になります。

敏感肌と食事の関係

日頃のスキンケアも重要ですが、肌本来の力をとり戻すためには、食事から肌づくりに必要な栄養素をバランスよく摂取することも大切です。

皮膚のもととなる「たんぱく質」
たんぱく質は、アミノ酸からできている栄養素で、肌には欠かせません。皮膚、筋肉、内臓、爪、毛髪などはたんぱく質でもとに形成されています。たんぱく質が不足すると、正常な肌細胞が作られず、結果としてバリア機能が低下してしまいます。また、コラーゲンなどもたんぱく質なので、肌のハリや艶不足にもつながります。

→ 敏感肌必見の栄養素!美容業界が注目する「D-アミノ酸」

新陳代謝に欠かせない「鉄分」
鉄分は、人の体に必要ミネラルの一種で、不足すると貧血を引き起こすだけでなく、肌の新陳代謝を妨げて、老廃物の蓄積やむくみにつながります。鉄分は、たんぱく質やビタミンCを多く含む食品と一緒に摂取することで、体内への吸収率がアップします。

新陳代謝を促す「ビタミン群」
ビタミンAは、皮膚を修復し、ターンオーバーを促し正常化させる栄養素。ビタミンCは、コラーゲンの生成を助けターンオーバーを整えたり、抗酸化作用によりしみやそばかすの原因となるメラニンの生成も抑制してくれます。ビタミンEは、活性酸素を抑える働きがあるので、肌のバリア機能を高めたり、肌のターンオーバーを整えます。ビタミンBは、不足すると代謝が悪くなります。その他、ビタミンB1、B2、B6などは皮膚の粘膜の発育を促してくれるため、不足すると乾燥やニキビなどの肌荒れが起きやすくなります。

★この記事のまとめ★

正しいスキンケアを毎日おこなっていても、体調や季節などちょっとした変化によって敏感肌になってしまうことがあります。そうならないためには、日頃からスキンケアだけでなく食事や生活習慣を見直して、肌のバリア機能を低下させないことが大切です。今回、紹介した内容を是非参考にしてみてくださいね。

原因がわからず、あまりにも症状が酷い場合は、無理して我慢せずに皮膚科を受診して医師の診察を受けるようにしましょう。

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